これまでも肥満に対して様々なリスクがあることを書いてきましたが、正常体重であれば問題ないわけではありません。正常体重なのにメタボリックシンドロームであることは、恐らく筋肉量も少ないであろうし、内臓脂肪が非常に多い状態が考
月: 2021年5月
現代の医学は食事の重要性を忘れている
現代の医学において食事はただの毎日のエネルギー補給程度の意味しか持っていないでしょう。入院中の病院食のなんと貧弱なことか。病気や手術後の回復にタンパク質の必要性は増しているはずなのに、当然炭水化物が60%程度含まれた食事
新型コロナウイルスの予防には身体活動が一番?
新型コロナウイルス感染で様々な都府県に緊急事態宣言が出されています。そんな中でも国や東京都はまだまだオリンピック開催に向けて動いているようです。本来オリンピックの競技と関係ない聖火リレーも形だけ続けられています。観客もい
GLP-1受容体作動薬ってどうなんだろう?
2型糖尿病の薬でGLP-1受容体作動薬リラグルチド(商品名ビクトーザ)というものがあります。1日1回の注射薬です。一部では自由診療で痩せる薬として使用されているようです。 2型糖尿病の患者さんで、インスリン療法への追加ま
PPI(プロトンポンプ阻害薬)は難聴を増加させる
PPI(プロトンポンプ阻害薬)は胃酸を強力に抑制しますが、様々な副作用があります。胃酸を抑えるH2ブロッカーと比較すると、難聴は大幅に増加するようです。データはFDA有害事象報告システムから得られました。(表は原文より改
日本人で2型糖尿病の発症に寄与するのはβ細胞機能障害とインスリン抵抗性どっち?
日本人は欧米と比べて肥満が少ないのですが、2型糖尿病は多い状態です。アジア人はインスリン分泌能が低い人が多く、そのため肥満にならずに糖尿病になってしまうと考えられています。では、日本人はすい臓のβ細胞の機能障害とインスリ
肥満は脳の血流低下を招く
肥満は様々な疾患、症状の危険因子です。神経変性疾患のリスクも高くなるでしょう。 今回の研究では平均年齢41歳の太りすぎまたは肥満の人と正常範囲のBMIの人のSPECTスキャンという検査で脳血流を比較しています。(図は原文
中性脂肪値と血糖値からわかるTyGインデックスと動脈硬化
中性脂肪値について、あまり関心がない医師もいるようですが、私はかなり重要視しています。 以前の記事「中性脂肪値と血糖値だけで様々な疾患のリスクを評価できる」で書いたように、TyGインデックスはインスリン抵抗性のマーカーで
脂肪分の多い食事は本当に消化が遅いのであろうか?
脂質は一般的に消化が悪いと考えられています。胃内の停滞時間については次のような時間を聞いたこともある人も多いと思います。(ここ参照) 炭水化物(ご飯・パン・麺)・・・2~3 時間。 タンパク質(魚・肉・卵・豆腐)・・・4