人間は毎日ずっと座っている生き物ではありません。単に立っている時間を増やすだけでインスリンの感受性は改善するかもしれません。
今回の研究では、64人(平均年齢58.3歳、40〜65歳)の運動不足のメタボリックシンドロームの人です。平均BMIは31.6でした。彼らの動きを加速度計などを使って分析しました。
座っている時間は平均で10.0時間、立っている時間は1.8時間、活動性のある時間は2.7時間で毎日5149歩歩いていました。(図は原文より)
上の図は左が全身のインスリン刺激性グルコース取り込みを表すM値と立っている時間の関係です。右はインスリン抵抗性を表すHOMA-IRと立っている時間の関係です。
立っている時間が2時間を超える人は1.5時間未満の人と比較すると、全身のインスリン刺激性グルコース取り込みは有意に増加し、HOMA-IRは有意に低下していました。
立っていることは、毎日の身体活動の量や座っている時間、フィットネスレベル、または太りすぎとは関係なく、インスリン感受性の向上に関連していました。もちろんこれは原因と結果が逆かもしれません。よりインスリン抵抗性が高い人の方が、座っている時間が長くなっているのかもしれません。
新型コロナウイルス感染の影響でリモートワーク、お家時間、外出自粛などが増え、座っている時間が長くなっている人もいるでしょう。糖質制限をして、できる限り活動的に動いた方が良いでしょう。
「Standing is associated with insulin sensitivity in adults with metabolic syndrome」
「立っていることは、メタボリックシンドロームの成人のインスリン感受性と関連しています」(原文はここ)
どんな仕事でも「まめに動く」ことは身体は勿論、心の健康にも良いと思います。
あと、目的が何であれ座りっぱなしより、動きまわっていた方が周囲の評価も高いです。
鈴木 武彦さん、コメントありがとうございます。
動きまわっていた方が周囲の評価が高い?・・・?
本当ですか?(笑)
ずっと座っていたり、寝っ転がっていれば、おっしゃるように心の健康も低下するでしょうね。