欧米諸国では、成人の果糖の1日摂取量は約100gと言われています。日本はどのくらいでしょうか?近いものがあると思います。果糖は猛毒であり、様々な疾患を招いていると考えられています。
コントロールの悪い糖尿病と、糖尿病ではない疾患の人、健康な人ではどれほど血中の果糖濃度は違うのでしょうか?
HbA1cが平均で10.7の糖尿病グループと、非糖尿病で入院しているグループと、健康な人を比較しました。
健康な被験者 | 糖尿病グループ | 非糖尿病グループ | |
---|---|---|---|
年齢(年) | 51.4±7.4 | 52.8±14.4 | 63.3±16.3 |
BMI | 21.1±2.0 | 24.7±5.6 | 20.9±4.1 |
空腹時血糖(mmol / l) | 5.06±0.31 | 12.03±4.21 | 5.16±0.42 |
HbA 1c(%) | 5.2±0.3 | 10.7±2.4 | 5.1±0.4 |
1,5-AG(μmol/ l) | 138.9±40.6 | 9.4±6.1 | 134.4±40.6 |
尿糖(ミリモル/日) | NS | 164.4±140.6 | 0 |
血清クレアチン(μmol/ l) | 61.0±15.9 | 60.1±19.4 | 65.4±17.7 |
中性脂肪(mmol / l) | 0.96±0.35 | 2.08±2.96 | 1.42±1.04 |
尿酸(μmol/ l) | 297.4±65.4 | 267.7±95.2 | 285.5±59.5 |
血清果糖値(μmol/ l) | 8.1±1.0 | 12.0±3.8 | 7.7±1.6 |
尿中果糖値(μmol/日) | NS | 127.8±106.7 | 37.7±23.0 |
糖尿病グループでは健康な人や非糖尿病と比較して、血中の空腹時の果糖値、尿中の果糖値は高くなりました。血中ではおよそ1.5倍、尿中ではおよそ3.4倍です。ちなみに糖尿病グループの果糖値は入院して2週間治療を受けると大幅に低下し、血中では8.6、尿中では63.4まで低下しました。
血糖値と比較するとその濃度は1000分の1しかありません。しかし、この少ない量でも恐らく様々な組織や臓器には毒なんでしょうね。糖質制限ではどれほどの濃度になるかはわかりませんが、非常に興味深いですね。
空腹時ですから、この果糖は内因性でしょう。つまり、コントロールの悪い糖尿病では空腹時血糖が200を超えているので、その一部が果糖に変換されているのでしょう。
果糖の過剰摂取も悪いですが、高血糖も果糖を多く作ります。(新しい本でもここについて書いています。)
糖質制限で糖質過剰症候群を防ぎましょう。
「Increased Fructose Concentrations in Blood and Urine in Patients With Diabetes」
「糖尿病患者の血中および尿中のフルクトース濃度の上昇」(原文はここ)
このブログは先生の独り言ですが、私も独り言ということでコメント致します。
病気や健康というのは、人それぞれの体質があると思います。
糖質制限は否定しませんが、それが体質に合う、合わないも人それぞれだと思います。
だから、大切なことは、医者やメディアに翻弄されず、自分を知ることです。
生活習慣と身体の状態に耳を傾けながら生活することです。
私は糖質も普通に摂っていますが、体の異常はまったくありません。
日々の運動と定期検査をしっかりしています。
糖質制限が「商売」になっている現状、それを鵜呑みにして、体を壊しても、それを推奨した医者やメディアは責任など取りません。
信ずるものは己のみです!
近藤兼親さん、ひとりごとありがとうございます。
人生いろいろ、体質もいろいろ、考えもいろいろ、ですね。