牛乳って危ない? その2

牛乳って危ない? その1」では、牛乳と発酵乳のIGF-1含有量の違いについて書きました。今回は牛乳と発酵乳を比較した、様々な研究についてです。

非発酵の牛乳と発酵乳(ヨーグルト)を比較した様々な研究が存在しています。もちろん、私の嫌いな食事アンケートを用いた質の低いデータではありますが、メカニズム的に考えれば、私は間違っていないのではないかと思っています。(図はここより)

上の図は、疾患の罹患率および全原因死亡率に関して、⾮発酵乳の摂取と発酵乳(ヨーグルト)の摂取を⽐較した研究の一覧です。疾患は上から順に、2型糖尿病、乳がん(エストロゲン受容体陽性)、乳がん(エストロゲン受容体陰性、前立腺がん、肝細胞がん、非ホジキンリンパ腫、パーキンソン病、股関節骨折、全原因死亡です。その右側が牛乳、その右が発酵乳、一番右が参考文献です。

矢印は↑はその疾患のリスク増加、↓はリスク低下です。nsはリスクが変わりなしという意味です。

さて、一目瞭然、全ての疾患および全原因死亡で牛乳はリスク増加です。そしてほとんどの研究で発酵乳はリスク減少を示しています。

牛乳は牛の赤ちゃんが成長するための食事です。人間用ではありませんし、特に大人用ではありません。人類は進化の過程で、動物の乳をいつから飲んでいたかは私にはよくわかりませんが、恐らく定住がはじまってからではないかと思います。さらに、生乳をそのまま飲むのでなければ、発酵乳が普通であったでしょう。

冷蔵庫が普及したのは恐らく200年くらい前でしょうから、⾮発酵低温殺菌⽜乳が人間の食事として取り入れられたのはつい最近のことなのです。糖質過剰摂取+非発酵の牛乳は大いに代謝を狂わせた可能性があります。インスリン、IGF-1、mTORは本来過剰になってはいけないものだったのではないかと考えます。

大人になってからの成長は老化およびがん化につながります。いまだに病院や学校で毎日のように牛乳が出てくるのは不思議です。

牛乳の摂取はほどほどにした方が良いでしょう。次回はもうちょっと掘り下げるつもりです。

2 thoughts on “牛乳って危ない? その2

  1. 長男は子供の頃毎日!牛乳1Lパックを
    飲んで、身長180cm超え。
    幸い健康にすごしてますが、
    成長と癌化は表裏一体。
    若い頃と、中高年の味覚が変わるのも
    その時々で必要な栄養成分が変化する
    からなのでしょうか?

    1. 鈴木武彦さん、コメントありがとうございます。

      全員が牛乳で問題が起きるわけではありません。リスクの問題ですから。
      しかし、牛乳に反応しやすいのであれば、大人になったときの牛乳は注意した方が良いかもしれませんね。

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