点滴をするとマイクロプラスチックが直接血管内に注入される

医療で使用されている薬品などは、厳密に管理されていて、副作用は別として、不純物などは入っていないと思っている人がほとんどだと思います。病気や体調不良で入院などをしたときに、点滴を受けることは珍しくないでしょう。医療を受ける必要がある場合、どうしても点滴が必要になることがあります。しかし、この点滴も完全に安全ではありません。

その点滴って、当然見た目には不純物が漂っているようには見えませんよね。でも実は大量の不純物が入っています。現代はマイクロプラスチックから逃れることが難しくなっています。そして、その点滴にも大量のマイクロプラスチックが入っているのです。ほとんどの点滴バッグはポリプロピレン(PP)で作られています。

研究チームは、2つの異なるブランドの250mlの生理食塩水バッグを購入しました。各バッグの内容物を別々のガラス容器に滴下した後、液体を濾過して微細な粒子を捕らえました。次に、研究者は個々のプラスチック片の一部を数え、その量を使って生理食塩水全体に含まれるマイクロプラスチックの総数を推定し、粒子の組成を分析しました。(図は原文より)

上の図のように、約15μmの大きさの糸状粒子、ブロック状粒子、および5 μmに近い大きさの粒状粒子などを認めました。

他にも上の図のように様々なものがありました。

ポリプロピレン(PP)粒子サイズの分布を調べるために、ブランド1から3本、ブランド2から3本、計6本の250mL輸液の内容物を測定しました。粒子のサイズに従って、粒子は 1~3、3~6、6~10、10~20、20~30、および >30 μm の 6 つのグループに分類されました。上の図はその分布を示しています。

粒子の範囲は1~62μmで、ブランド1では、PP粒子の52%以上が1~10μmのサイズ範囲にあり、続いて10~20μmと20~30μmがそれぞれ35%と7%で、30μmより大きいサイズの粒子の存在量が最も低いことがわかりました。ブランド2でも同様の分布で、粒子の68%以上が1~10μmのサイズ範囲にあり、続いて10~20μmのサイズ範囲が24%でした。さらに図のcとdは、1~10μmの範囲でのサイズ分布を示しています。1~3μmというかなり小さな粒子も非常に多く存在していました。

さて、実際の数は、各輸液で1リットルあたりおよそ7900個と7020個で、平均すると7500個/Lです。手術のとき、特に長時間手術や出血が多い手術などでは大量の輸液(数リットル)が行われます。そうすると数万というマイクロプラスチック粒子が直接血管内に注入されることになるのです。

現在のところ、点滴を行う場合、ろ過のためのフィルターは使用されていません。1μm以下の粒子でもろ過できるフィルターの標準的な使用を行うべきでしょう。

飲食物からのマイクロプラスチック摂取が問題になっていますが、それよりもより直接的に体内に注入される点滴内のマイクロプラスチックはもっと問題でしょう。早急に対策すべきでしょう。

そして、できる限り医療を受けない努力も必要でしょう。医療はリスクが必ずあります。

体内に注入されたマイクロプラスチックはどのような問題を起こす可能性があるのか?それについては次回以降で。

「MPs Entering Human Circulation through Infusions: A Significant Pathway and Health Concern」

「点滴により人体循環に入るMP:重要な経路と健康への懸念」(原文はここ

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