いまだに多くの人が脂質摂取が体脂肪の増加および心血管疾患のリスクの原因だと思っています。しかも医師ですら同様です。中性脂肪を下げるためには脂質摂取を減少させる必要があるのでしょうか? 低脂肪食と糖質制限食を比較すると、こ
カテゴリー: 食事
アメリカ人のための食事ガイドラインはなんか変だ
アメリカ人のための食事ガイドライン(DGA)は、様々なタンパク質食品源でタンパク質の要件を満たすのに役立つ「オンス相当」の推奨事項を発表しています。(ここ参照)これは肉を基準としたオンス相当です。でも、この「オンス相当」
ビーガン、ベジタリアンの子供は不健康
人類は肉食、雑食の動物です。動物性のものを食べてこなかった人類は進化の過程では皆無でしょう。ビーガンやベジタリアンになることは、大人であれば自由です。しかし、子供に強要することは虐待です。(「子供にビーガン?」参照) 今
脳炎後および自己免疫関連てんかんの治療のためのケトン食
ケトン食はすでに2016年からてんかんに対する食事療法として保険適応となっています。このケトン食はケトン体が抗けいれん作用を示すことで、てんかん発作を減少させると考えられていますが、どうしてケトン体が抗けいれん作用を示す
空腹時ではない随時血糖値と様々な疾患のリスク
糖尿病は心血管疾患のリスクが非常に高いですが、糖尿病ではない人において、高血糖はどれほど糖尿病で良く起きうる合併症を起こすでしょうか? 今回の研究では、メンデルランダム化解析(最近メンデルランダム化の論文がやたら多い気が
中途半端な糖質制限では中途半端な結果になる その2
先日、ある研究会の講演を聴きました。ペインクリニック領域の講演でしたが、「痛みの原因は酸化、糖化、血行動態の低下にある」というもので、非常に興味があり、どんな話になるか楽しみにしていました。フリースタイルリブレを使って色
腸内細菌叢で見つかった膨大な数の未知のウイルス
私たちの体は無菌、無ウイルスではありません。皮膚、腸内をはじめ、いたるところに細菌叢を形成しています。腸内細菌叢をいう言葉をよく使いますが、実際にはものすごい数のウイルスも腸内にいるようです。そうすると腸内細菌という言葉
子供の睡眠時歯ぎしりと砂糖の摂取
寝ているときの歯ぎしり、大人でも子供でも認められます。はっきりとした原因はわかっていません。 今回の研究では、スクリーンタイム(携帯電話、コンピューター、電子機器、電子ゲーム、テレビなど)、砂糖の摂取と子供の睡眠時歯ぎし
糖尿病の食事療法のガイドラインはこんな論文を根拠としている その3
以前の記事「その1」「その2」に続いて、3回目です。 日本の糖尿病の食事療法のガイドラインには次のような記述があります。 「メタ解析の結果では、総炭水化物摂取量と糖尿病発症リスクに有意な関係を認めなかったと報告されている
スポーツドリンクに含まれる電解質には意味がない
暑い季節になると、頻繁に脱水予防が叫ばれます。そして、汗と一緒に電解質も失われるから電解質の補給も必要だとマスコミで頻繁に取り上げられ、何も考えず鵜呑みにした人が電解質の入ったドリンク、つまりスポーツドリンクを日常の生活