塩分制限は死亡率を高める

いまだに塩分制限が健康的だと信じている人がいるでしょう。我々には非常に性能の良い腎臓という臓器があるので、塩分を摂り過ぎたとしたら、再吸収せずに尿に捨てるだけです。

それをあたかも、塩分制限で健康になれるという神話を医療は流布しています。

今回の研究では、アメリカの国民健康栄養調査 (NHANES) のデータを用いています。いつもの通り食事アンケートなので、データの質は低いです。13,855人を対象に、ナトリウム摂取量、カリウム摂取量と全原因死亡率の関係を分析しました。ちなみにナトリウム1000mgは食塩2.54gです。(図は原文より)

上の図はナトリウム摂取量と全原因死亡リスクです。2300mgあたりを1とした場合、それよりもナトリウム摂取量が多い方が死亡リスクが減少しています。変曲点は3133 mg/日と計算され、1日あたりのナトリウム摂取量が3133 mg/日未満の場合、全死亡率と負の相関がありました。しかし、3133 mg/日を超えると、ナトリウム摂取量と死亡率の関連はありません。

ナトリウム摂取量の最低レベルから最高レベル(2300 mg/日未満、2300~4600 mg/日、4600 mg/日超)の3つのグループに分けると、全原因死亡リスクは最低レベルと比較して、中程度で0.79倍、最高で0.69倍でした。

上の図は年齢層で分けたものです。aが40~60歳、bは60~80歳です。40~60歳の年齢層では1日あたりのナトリウム摂取量と全原因死亡率の間に負の線形相関が見られます。つまり塩分制限は死亡リスクを高めてしまいます。60~80歳の年齢層では変曲点が3634 mg/日であるU字型の相関になりましたが、ナトリウム摂取量が多いところは有意ではありません。

上の図はカリウム摂取量と全原因死亡リスクです。ナトリウムと同様の傾向ですね。変曲点は3501 mg/日と算出されました。1日あたりのカリウム摂取量が3501 mg/日未満の場合は、全死亡率と負の相関が見られました。しかし、3501 mg/日を超えると、カリウム摂取量と全死亡率の間に関連はありません。

上の図は、ナトリウム・カリウム比です。あまりこの比を意識している人はいないと思うので、参考程度に見てください。

いずれにしても、塩分制限は意味がないばかりか、有害である可能性が高いです。

血圧に関しても、以前の記事「高血圧を改善させるというDASH食に糖質制限が圧勝」で書いたように、塩分制限のDASH食に対して糖質制限の方が効果的です。そりゃそうです。塩分摂取が高血圧の原因ではありませんからね。

さらに「塩分制限は高血圧で食塩感受性の有無にかかわらずインスリン抵抗性を増加させる」「塩分制限はインスリン抵抗性や炎症マーカーなどを増加させる」などで書いたように、塩分制限はインスリン抵抗性や炎症を増加させます。

糖質制限をして、いっぱい塩分を摂りましょう。

「Sodium, potassium intake, and all-cause mortality: confusion and new findings」

「ナトリウム、カリウム摂取と全死亡率:混乱と新たな発見」(原文はここ

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