たった9日間の果糖制限でも肥満の子供の脂肪肝や内臓脂肪を減少させる

日本の子供の肥満は依然として高止まりのようです。標準体重より20%以上重い「肥満傾向」の子供の割合は10%前後です。運動不足やスマホおよびゲームなどの時間の増加などが原因だと言っていますが、ただ単に食事の問題が一番大きいでしょう。

肥満の子供は成人と同じように、脂肪肝になります。

今回の研究では、9~18歳(平均年齢13.4歳)の小児41人を対象に、エネルギー摂取量はそのままで、砂糖の代わりにでんぷんを用いて果糖を制限した食事を摂取してもらいました。ベースラインでは果糖含有量は、エネルギー摂取量の12~18%の範囲でした。10日目には、果糖含有量はエネルギー摂取量の4%に減りました。(図は原文より)

上の図は肥満児の9日間の等エネルギー果糖制限前後の個々の脂肪コンパートメントの変化です。上から、肝臓脂肪、内臓脂肪(VAT)、皮下脂肪(SAT)です。左側が全ての対象者、右側が果糖制限中に体重が減少しなかった9人の小児のみです。図では肝臓の脂肪は30%程度減少しているように見えますが、肝脂肪は中央値の数値では7.2%が3.8%にまで減少しています。体重が減少しなかった子供でも肝脂肪は 9.7% から 6.3 % に減少しています。内臓脂肪(VAT)も 124 cm 3から 91cm 3に減少しました 。

上の図は、肥満児の食後 de novo 脂肪生成率 (DNL) とDNL 曲線下面積の変化です。9日間の果糖制限で、大幅に脂肪生成率が低下したことがわかります。半減しています。

果糖制限でインスリン感受性およびOGTTインスリンクリアランス率は有意に上昇し、空腹時インスリン分泌速度およびOGTT中のインスリン分泌速度はともに有意に低下しました。

たった9日間の果糖制限で、ここまで代謝を改善します。

ブドウ糖と果糖は同じ糖質ですが、全くの別物です。(「子供に対するブドウ糖と果糖の違い」など参照)じゃあブドウ糖だけ摂っているのであれば安全かというと、糖質過剰摂取では解糖系が回り続け、ポリオール経路から果糖が体内で生成されてしまいます。

結局重要なのは、糖質制限です。

子供を肥満にさせるのは親です。子供の食育は親の仕事です。子供を肥満のままにさせておくのは虐待です。

「Effects of Dietary Fructose Restriction on Liver Fat, De Novo Lipogenesis, and Insulin Kinetics in Children With Obesity」

「肥満児における食事性果糖制限が肝脂肪、新規脂肪生成、インスリン動態に及ぼす影響」(原文はここ

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