「その1」では、ALPと脳卒中のリスクの関連について書きました。もうちょっと違う研究を見てみましょう。 今回の研究では神経学的に健康な1,011人の人の血管危険因子、脳のMRI、MR血管造影を評価しました。無症候性ラクナ
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渡辺徹さんのご冥福をお祈りいたします
コメントをいただきました。 渡辺徹さんの訃報が報じられました。 「太陽にほえろ!」でデビューされた頃とは打って変わって 晩年(お若いですが)は透析治療も受けていたそうです。 ご冥福をお祈りいたします。 渡辺徹さんは私の青
コレステロールの低い人は死亡率が高いというコレステロールパラドックス
専門家は都合が悪いことは「パラドックス」と言います。その専門家が信じている仮説が正しいとしか思っていないので、それと相反するデータが出てくると受け入れられません。しかし、実際はパラドックスでもなんでもなく、前提の仮説が間
低脂肪食は小さな危険なLDL(sdLDL)を増加させる
心血管疾患を予防するための食事療法として、通常はエネルギー(カロリー)控えめで、脂質の摂取量を減らすことが推奨されます。また一方で、小さな危険なLDLであるsdLDLは心血管疾患との強い関連が認められています。 では、低
ALP(アルカリフォスファターゼ)が高いことが意味することは その1
亜鉛不足の人が非常に多く認められます。新型コロナウイルスの後遺症との関連も指摘されています。(「新型コロナウイルス感染と後遺症」参照) 亜鉛の重要性が話題になるにつれ、亜鉛不足の指標としてALP(アルカリフォスファターゼ
インスリン抵抗性と心血管疾患の発症年齢との関連
心血管疾患は本当にLDLコレステロールが原因でしょうか?リスク要因でしょうか?最も危険なのはインスリン抵抗性であり、糖質過剰摂取だと私は考えています。 今回の研究ではベースラインのリスク因子とその後の心血管疾患の発症を年
AHAサイエンティフィックセッション2022に見るケトン体の可能性
アメリカ心臓協会(AHA)のサイエンティフィックセッション2022には興味深い研究がありました。学会発表レベルですから、エビデンスとしてはまだですが、ケトン体は心臓にかなり有益な効果がありそうです。 まずは豚さんの実験か
心血管疾患のリスク評価は不必要にスタチンを処方するために過大評価?
みなさんはアテローム性動脈硬化性心血管疾患 (ASCVD)のリスク計算器を試したことがありますか?(計算機はここ)これは、2013年のアメリカ心臓病学会/アメリカ心臓協会 (ACC/AHA)が発表したもので、現在の10年
精製穀物は心血管疾患を増加させない?
人間は様々なバイアスに影響を受けます。糖質制限が正しいと思うのも、もしかしたらそうなのかもしれませんし、本当に正しいのかもしれません。それは自分自身で判断するしかありません。もちろん私は糖質制限を正しいと信じています。そ
心血管疾患死亡リスクを推定するのにコレステロールは適切?
心血管疾患はいまだにコレステロールのせいにされています。総コレステロールはリスクを推定するために使用されています。コレステロールは本当に危険因子なのでしょうか? 今回の研究は、1995~1997年にノルウェーに住んでいた