もともと2型糖尿病は糖質過剰症候群の代表ですので、死亡リスクは高いでしょう。糖質過剰摂取のままの場合、全原因死亡を予測する食後の血糖値や非空腹時の中性脂肪値はどれくらいなのでしょう? 今回の研究では、朝食後の2時間後の血
月: 2023年6月
スタチンはがんのリスクを増加させる可能性
スタチンは多くの人に処方されてしまっています。しかし、スタチン治療とがんの関連はいくつも指摘されています。(ここ参照) スタチンの中のシンバスタチンの試験では、2つの試験のそれぞれでは有意な関連ではありませんでしたが、2
薬で検査データを変えるだけでは健康にはなれない
数字合わせをしても健康になるわけではありません。検査データは様々な疾患の発症や状態を推測でき、非常に有用ではありますが、データだけ良くしても疾患が改善するとは限りません。 今回の研究ではペマフィブラート(商品名パルモディ
高血圧と糖尿病は突然の心停止のリスクの増加と関連している
高血糖、高インスリン血症、そして糖尿病は全身に様々な症状を起こします。当然、心臓にも良いはずがありません。突然に心停止が来るリスクも高まります。 今回の研究では、2009年に韓国の全国健康診断を受けた20歳以上の400万
カロリー制限と糖質制限
低炭水化物食(LC)とカロリー制限食(CR)はよく比較対象となります。根本的に違いのある食事ですが、いまだ世の中はカロリーという言葉が広く深く浸透してしまっているので、どうしても体重減少にはカロリー制限が出てきてしまいま
糖尿病の標準治療では患者の寛解はせいぜい100人に1人
糖尿病や高血圧などの慢性疾患は本当に「慢性」でしょうか?「いったんなったら治らない」「一生付き合わなければならない」「一度薬を飲み始めると一生飲み続けなければならない」と私が医学部の学生のころに聞いたことがありますし、今
食事による脂質および飽和脂肪酸の摂取量が多いほど心血管疾患のリスク因子が低下する
フラミンガム研究という有名な研究があります。それは1948年当時アメリカ人の死亡原因の1位であった心血管疾患の原因を探るために、フラミンガムという町において、そこに住む健康な男女5209人を対象として長期の疫学研究を行っ
ケトン食の長期継続で進行がんの生存期間が劇的に改善
以前より大阪大学はがんに対するケトン食を行っています。もう10年近い研究になっているようです。以前の分析は「進行がんとケトン食」で書きました。その中では37人の患者について、追跡期間の中央値は25カ月(範囲は3~104カ
低LDLコレステロールと糖尿病
LDLコレステロールが低いことは健康的だと信じている人は多いでしょう。しかし、LDLコレステロールを低下させるスタチンやナイアシンは糖尿病のリスクを高めます。(「スタチン誘発性糖尿病」「ナイアシンは安全か? その1」など
運動は冠動脈のアテローム性プラークを減少させる
運動には素晴らしい健康効果があります。冠動脈のプラークさえ減少させる可能性があります。 今回の研究では、経皮的冠動脈インターベンション(PCI)を受けている安定狭心症の患者60人が対象です。60人を2つのグループに分けま