不安やうつ病と胃食道逆流症(逆流性食道炎)との関連性

多くの研究が、精神症状、特に不安やうつ病と胃食道逆流症(逆流性食道炎)との関連性を示しています。しかし、逆流するから不安やうつになるのでしょうか?逆に不安やうつだから逆流するのでしょうか?恐らく、胃食道逆流と不安やうつの原因が同じなので、関連性が認められると思います。その原因はもちろん糖質過剰摂取です。

今回の研究では、胃食道逆流症(GERD)の患者518人を対象に、心理的健康状態を評価しました。(図は原文より)

上の図は、様々な違いによるGERDほ発生の可能性を示しています。一番上がうつ病で、次が不安、性別、年齢、BMIです。うつがない人と比較すると、軽度のうつ病では1.65倍、中等度から重度のうつ病では2.32倍もGERDの可能性が高くなりました。

不安がない人と比較すると、軽度不安で2.64倍、中等度から重度不安だと6.84倍もGERDの可能性が高まりました。

男性の方が女性より2.29倍高く、BMIが1上昇するごとにGERDの発生率は1.07倍上昇しました。

以前の記事「不安と糖質過剰摂取」で書いたように、不安は糖質過剰症候群と考えられます。「インスリン抵抗性とうつ病との関連」で書いたように、うつ病も糖質過剰症候群です。「ケトン食によるうつ病と不安障害の完全寛解」で書いたように、糖質過剰摂取を止めるとうつ病や不安障害が改善するのです。

胃食道逆流症があるからといって、PPI(プロトンポンプ阻害薬)を使用すると、余計にうつや不安が増加する可能性もあります。それについては次回以降で。

「Analyzing the correlation between gastroesophageal reflux disease and anxiety and depression based on ordered logistic regression」

「順序ロジスティック回帰に基づく胃食道逆流症と不安およびうつ病の相関関係の分析」(原文はここ

3 thoughts on “不安やうつ病と胃食道逆流症(逆流性食道炎)との関連性

  1. 10年近く前、不安障害で半年ほど薬物治療した経験があります。
    半年ほどで通院しなくても良い程度には回復しましたが、スッキリした感覚ではありませんでした。
    その後糖尿病が発覚し、糖質制限を始めたところ非常にスッキリとし、記憶力や判断速度も以前のように戻ってきました。糖尿病も薬物なしでコントロールできています。
    糖質制限ともっと早く出会っていたら心療内科には通院しなくても良かったのではないかと思います。逆流性食道炎も治りました。
    趣味のスキーも年齢(現在62歳)とともに持久力もなくなり、楽しさも半減していましたが、糖質制限によって10歳以上体力が回復しました。
    変な話ですが、糖質制限を知るきっかけになった糖尿病になって良かったと思っています。
    今のところ(糖質制限7年)、糖質制限は良いことばかりで問題は見当たりません。買い物に行くと商品が炭水化物ばかりなのが唯一の問題ですね。

    1. 西村典彦さん、コメントありがとうございます。

      糖質制限で脳がクリアになる人は多いですよね。
      多くの人は脳の霧や不安、うつの原因が、まさか糖質過剰摂取によるものだと思っていません。
      機能性低血糖などで不安などが強くなっても、原因がわからないと言われたり、気のせいだと言われたり、
      心療内科にかかれば、無駄な薬が出されてしまいます。
      何か症状があれば、まずは食事を疑うべきでしょう。

  2. 「糖質制限で脳がクリアになる人は多いですよね。」
    「糖質制限脳」になると、
    「糖質過剰脳」の方との
    コミュニケーションに支障を感じる
    事が多かったりします。
    まどろっこしくて。

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