SGLT-2阻害薬は、現在GLP-1受容体作動薬と並んで、糖尿病の薬の花形(表現が古い?)です。では、その実力、その影響を見てみましょう。
今回の研究は、18歳以上のアジア人2型糖尿病患者を対象にした、SGLT‐2阻害薬の効果をプラセボと比較するランダム化比較試験(RCT)のメタアナリシスです。4,485人の患者を対象とした17件(そのうち14件は日本の研究)のRCTを分析しています。RCTの期間は12週間から24週間でした。
まずは糖尿病の薬なので、HbA1cについて。SGLT‐2阻害薬はプラセボと比較して、HbA1cは平均で0.80%低下させました。たった0.8です。しょぼいですね。
では、血中の脂質を見てみましょう。中性脂肪値は平均で16.42mg/dL低下させました。下がらないよりはいいですが、しょぼい結果です。
HDLコレステロールは3.36mg/dL増加しました。またまたしょぼい結果です。
LDLコレステロールは3.00mg/dL増加しました。LDLコレステロールがわずかですが増加です。LDLコレステロールが増加するのに、内科医は喜んでSGLT‐2阻害薬を使います。まるで、これまで、LDLコレステロールは低ければ低いほど良いと言っていたことを忘れたかのように。
SGLT‐2阻害薬は様々な有益な効果があるように見え、それがわかると、医師はこの薬を使う上で、LDLコレステロールが増加してしまうことを何も気にしなくなりました。恐らくはスタチンを使えば良いとでも思っているからなのでしょう。それともこれくらいの増加なら気にしないとでも言うのでしょうか?
そして、これまではLDLコレステロールの質などは全く気にしていなかったのに、SGLT‐2阻害薬がLDLコレステロールを増加させても、それは危険な小さなsdLDLが低下するから健康に良いとまで考えるようになってしまいました。(ここなど参照)都合が良いですね。なんせ、SGLT‐2阻害薬は心保護作用があると考えられているので、これまで言ってきたことを変えるしかありません。
LDLコレステロールが心臓に悪いというのは、いまさら覆すことが難しいでしょうから、辻褄を合わせる必要があります。
糖質制限が今ほど広がる前に、あれほどケトン体は有害だと言っていたのに、SGLT‐2阻害薬がケトン体を増加させ、それが心保護や腎保護に関連している(こことここなど参照)ことがわかると、ケトン体を悪く医師はいなくなりました。手のひらをかえすことは簡単なようです。
確かに、SGLT‐2阻害薬には利点があります。しかし、その効果は糖質制限を模倣した一部の効果に過ぎないでしょう。つまり、他のこれまでの糖尿病薬と比較すると、いろいろな有益性は認められますが、糖質制限と比較すると、その効果はわずかです。
わざわざ心臓や腎臓を傷つけるような糖質過剰摂取をさせて、余計な糖質を体に入れて、それを無理やりおしっこで出す薬を飲むくらいなら、糖質制限をした方が何倍も効果的、健康的です。
「Clinical relevance between sodium-glucose co-transporter 2 inhibitors and lipid profiles in Asian patients with type 2 diabetes mellitus: a systematic review with a meta-analysis of randomized controlled trials」
「アジア人2型糖尿病患者におけるナトリウム・グルコース共輸送体2阻害薬と脂質プロファイルの臨床的関連性:ランダム化比較試験のメタアナリシスによる系統的レビュー」(原文はここ)
「LDLコレステロールが増加してしまうことを何も気にしなくなりました。恐らくはスタチンを使えば良いとでも思っているからなのでしょう。それともこれくらいの増加なら気にしないとでも言うのでしょうか?」スタチンも処方できて
一粒で二度美味しい(古い)。
糖質過剰摂取する機会があり、
久しぶりに翌日まで口中甘い感覚、
これ毎日続けてたら身体に悪いわ、
実感。
鈴木武彦さん、コメントありがとうございます。
一粒で2度おいしいどころではなく、医療に頼れば、どんどん薬が増加し、
医療側は3度も4度も5度もおいしいのです。