スタチンはばね指などの腱障害のリスクを増加させる

ばね指など腱の障害を発症する人は非常に多いですね。それが薬剤性だとしたら?

スタチンは筋障害の副作用が有名ですが、以前の記事「スタチンは筋肉障害だけでなく腱障害のリスクを高める」で書いたように腱障害も起こします。

他の研究を見てみましょう。今回の研究では、92,933人を対象として、腱障害の発症に対するスタチン使用の関与を調査しました。ベースライン時の平均年齢は70歳をわずかに下回りました。スタチンの使用は、女性で37%、19,323人、男性で44%、17,854人でした。(図は原文より)

上の図は、スタチン使用によるばね指発症リスクです。833,390人年の追跡調査中に、ばね指の発症例が1,056件確認された(女性626件、男性430件)。スタチンを現在使用している人は、非使用者と比較して、ばね指の発生リスクが全体的に高く、男性で1.50倍、女性で1.21倍でした。ロスバスタチンの男性使用者において、リスクが最も高く、2.19倍でした。

上の図は、肩の腱板炎についてです。腱板炎リスクは使用したことのない人と比較して、スタチンを現在使用している男性で1.43倍、女性では1.41倍(女性は僅かに有意差なしです)でした。

上の図はアキレス腱炎およびアキレス腱断裂リスクです。どれも有意ではありませんが、スタチンを使用したことのある男性と女性ではアキレス腱炎や断裂のリスクが増加する傾向がありました。

上の図は人工腱を用いた3次元細胞培養モデルを用いて、スタチンの有害作用を機構的に調べたものです。7日間のスタチンの中のシンバスタチン投与により、マトリックスのより破壊された状態が確認されました。下の図のように、最大力と剛性が約半分に減少し、ピーク応力、弾性率も低下しました。

スタチンはあまりにも一般的に処方され過ぎています。その有害性を過小評価することにより、医療業界はこの薬を安全と言い続け、犠牲者を増やしていきます。

心血管疾患は一向に減りませんが。

「Statin treatment increases the clinical risk of tendinopathy through matrix metalloproteinase release – a cohort study design combined with an experimental study」

「スタチン治療はマトリックスメタロプロテアーゼの放出を通じて腱障害の臨床リスクを増加させる – 実験研究と組み合わせたコホート研究デザイン」(原文はここ

2 thoughts on “スタチンはばね指などの腱障害のリスクを増加させる

  1. コレステロールの数値(あくまで「数値」のみ)下げることに対して、
    リスクが大きすぎるトレードオフですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です