「その1」「その2」の続きです。今回は糖質過剰症候群の代表的な疾患、脂肪肝との関連です。
今回の研究では、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と後縦靭帯骨化症(OPLL)の重症度との関連を調べています。OPLL患者8人が対象です。中年(70歳未満、50人)と高齢(70歳以上、35人)のグループに分けられました。
OPLLを有する中年患者全体の脂肪肝の有病率は80.3%でした。これは、一般的な日本人集団(9~30%)の2.5~8倍の高さです。
OPLLを有する中年患者50人のうち、WHOアジアBMI基準よる肥満(> 27.5)に当てはまるのが68.1%でした。肥満患者における脂肪肝の有病率は93.3%であり、肥満でない患者(64.2%)よりも有意に高くなりました。
非脂肪肝の中年患者では、限局性のOPLLが55.5%でしたが、脂肪肝患者では11.1%から17.3%であり、脂肪肝患者では、びまん性のOPLLが80%を超えました。(図は原文より)
上の図はCTです。矢頭のところがOPLLです。Aは限局性OPLL群の代表例。脂肪肝のない57歳の女性は、頸椎にOPLLがあるのみです。。Bはびまん性OPLL群の代表例。脂肪肝のある49歳の女性は、全脊椎の多レベルでOPLLおよびOALL(前縦靭帯骨化症)(矢頭)と、胸腰椎の多レベルでOLF(黄色靭帯骨化症)およびOSIL(棘上靭帯/棘間靭帯の骨化症)(矢印)を有していました。
上の図は、非脂肪肝群(白)、軽度脂肪肝群(グレー)、重度脂肪肝群(黒)における脊椎靭帯骨化の重症度を比較したものです。C:頸椎、T:胸椎、L:腰椎、です。。胸椎のOPLL指数(T-OPLL指数)、胸椎のOLF指数(T-OLF指数)、およびすべての骨化指数の合計は、重度脂肪肝群で非脂肪肝群よりも有意に高くなっていました。T-OPLL指数は、軽度脂肪肝群でも非脂肪肝群よりも有意に高くなりました。注目すべきは、すべての骨化指数の合計が脂肪肝の重症度に比例して増加したことです。
脂肪肝を指摘すると、笑っている患者がいます。ただ、ちょっと太っているという解釈なのかもしれませんが、その裏にある重大な代謝障害を気にする人は少ないでしょう。また、軽度の脂肪肝は多くの医師はスルーしてしまうかもしれません。せっかく血液検査をしたのに、そこでわかることを的確に伝えて、アドバイスしなければ、何のための検査かわかりません。
アドバイスしても、生活習慣や食習慣を改善するかどうかは本人の課題です。
内臓脂肪が蓄積する中心性肥満が異所性骨化プロセス、進行に重要な役割を果たしていると考えられます。インスリン様成長因子1(IGF-1)は主に肝臓で産生され、骨芽細胞と破骨細胞に直接作用して骨形成と骨吸収を促進します。IGF-1は、OPLL患者の靭帯培養細胞において、非OPLL対照細胞と比較して骨形成分化を誘導することが報告されています。お腹がポッコリと出ることは、見た目の問題だけではなく、完全に代謝の異常が起きている証拠です。それを放っておいて、何らかの疾患を発症した後に医療を求めても、できることは限られています。
変な場所に石灰化、骨化が起きるというのは、食事が間違っている証拠です。
まずは糖質制限をして、体中のどこかでおかしな骨ができてしまうのを防ぎましょう。
「Close association between non-alcoholic fatty liver disease and ossification of the posterior longitudinal ligament of the spine」
「非アルコール性脂肪性肝疾患と脊椎後縦靭帯骨化症との密接な関連性」(原文はここ)


原則、糖質制限の食生活ですが、
カップラーメンやケーキ、アイス、pizza等の
junk foodの誘惑も有ります。
次善の策として
1日一食も継続しております。