2型糖尿病では末梢神経障害は頻繁に認められ、診断時にはすでに8.3%、5年後には16.7%、10年後には41.9%も神経障害を有するという報告があります。(この論文参照) もちろん、最も重要な原因は高血糖だと思いますが、
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インスリン投与量、HbA1c、体重の減少をもたらす実際の糖質制限の臨床使用
糖質制限の利点の証拠はどんどん増加中です。そして以前の記事「アメリカ糖尿病学会が出した歴史的なコンセンサスレポート 糖質制限を推進!」にも書いたようにアメリカ糖尿病学会は2019年のコンセンサスレポートで、糖質制限が最も
体重増加はエネルギーの摂りすぎ?
糖尿病になると栄養指導でカロリー制限(エネルギー制限)と運動の増加を指示されるでしょう。しかし、糖尿病に使用している薬によっては体重が増加していまうこともあります。体重増加は、摂取エネルギーよりも消費エネルギーの方が少な
糖尿病、空腹時血糖による死亡リスク
糖尿病や空腹時高血糖は様々な死亡リスクと関連しています。その関連はどの程度でしょうか? 今回の研究では97件の研究、820,900人を分析しました。(図は原文より) 上の図はAががんによる死亡、Bががんおよび血管疾患以外
経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)はかなり危険な検査かもしれない
糖尿病の診断に用いられる経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)は通常、75gのブドウ糖を含んでいます。75gですよ? コカ・コーラには100mlあたり11.2gですから、500mlのペットボトルでも56.5gです。それよりもさ
空腹時ではない随時血糖値と様々な疾患のリスク
糖尿病は心血管疾患のリスクが非常に高いですが、糖尿病ではない人において、高血糖はどれほど糖尿病で良く起きうる合併症を起こすでしょうか? 今回の研究では、メンデルランダム化解析(最近メンデルランダム化の論文がやたら多い気が
中途半端な糖質制限では中途半端な結果になる その2
先日、ある研究会の講演を聴きました。ペインクリニック領域の講演でしたが、「痛みの原因は酸化、糖化、血行動態の低下にある」というもので、非常に興味があり、どんな話になるか楽しみにしていました。フリースタイルリブレを使って色
新しい2型糖尿病の薬 ツイミーグが承認された
新しい糖尿病薬である、「ツイミーグ」(一般名イメグリミン)が厚労省に承認されました。 製造販売元の大日本住友製薬のホームページによると、次のように書かれています。 「本剤は、ミトコンドリアへの作用を介して、グルコース濃度
糖尿病の食事療法のガイドラインはこんな論文を根拠としている その3
以前の記事「その1」「その2」に続いて、3回目です。 日本の糖尿病の食事療法のガイドラインには次のような記述があります。 「メタ解析の結果では、総炭水化物摂取量と糖尿病発症リスクに有意な関係を認めなかったと報告されている