みなさんも「白衣高血圧」という言葉を聞いたことがあると思います。白衣高血圧とは、「診察室や医療現場で測定した血圧が高血圧(140/90 mmHg以上)であっても、診察室外血圧が正常域血圧(家庭血圧 135/85 mmHg
カテゴリー: 心血管疾患
高齢者は血圧が高い方が死亡率が低下する
これまでも、高齢者の血圧に関して記事にしてきました。(「高齢者の血圧を下げると死亡率が上がる」「高齢者は血圧を下げすぎてはいけない! その1」など参照)80歳を超えていても、若い成人と同じようにガンガン血圧を下げられてい
相撲は世界一不健康なスポーツかもしれない その3
以前の記事「その1」「その2」の続きで、今回は力士の死亡率、死因についてです。 力士の平均死亡年齢は56.0±14.2(22~87)歳ですが、年次別にみると1898~1947年における死亡年齢の平均は46.0±11.1(
糖質制限の情報は何を信じたら良いの?
先日、コメントをいただきました。ありがとうございました。 そのコメントの中で示された記事の内容は、私にはさっぱり意味が分かりません。結局糖質制限を推奨しているのか、反対派なのか?(私の読解力が無いのが原因でしょうけど)
アスリートと神経変性疾患 その2
以前の記事「アスリートと神経変性疾患 その1」では、サッカー選手が神経変性疾患での死亡率が高くなることを書きました。 今回は、アメリカンフットボールのナショナルフットボールリーグ(NFL)の選手と野球のメジャーリーグベー
急性心筋梗塞や急性心不全ではLDLコレステロール値が高い方が死亡率が低い
一般的にはいまだにLDLコレステロールが「悪玉」だと考えられています。しかし、LDLと心血管疾患の関連は矛盾だらけです。(「もしもLDLコレステロールが高いことがアテローム性動脈硬化症の原因だという仮説が正しいとするなら
アメリカの若者の5分の1から4分の1はすでに糖尿病予備軍となっている
糖尿病予備軍は当然将来的に2型糖尿病、慢性腎臓病や心血管疾患などを発症するリスクが高くなります。アメリカの若者の2型糖尿病の有病率はどんどん増加しています。ではどのくらい糖尿病予備軍がいるのでしょうか? 今回の研究では青
家族性高コレステロール血症から考える 高LDLコレステロールは心血管疾患の原因ではない その7 LDLよりもリスク因子として重要なもの
「家族性高コレステロール血症から考える 高LDLコレステロールは心血管疾患の原因ではない」シリーズの久々の記事です。これまで「その1」~「その6」まで書きました。 家族性高コレステロール血症(FH)という疾患は、遺伝的に
糖質は肝臓の脂肪酸合成を増加させ死亡リスクを高くする
肝臓によるde novo脂肪酸合成(DNL)は、過剰な食事性でんぷん、糖、およびタンパク質が特定の脂肪酸、特にパルミチン酸(16:0)およびその他の脂肪酸に変換される代謝です。直接酸化できるレベルを超えて食事により糖質を