内臓脂肪減少薬「アライ」(公式ホームページはここ)が2024年4月8日にとうとう発売になります。これは薬局で買えるので、売れるかもしれませんね。
当初は抗肥満薬ということだったと思いますが、内臓脂肪減少薬とちょっと変えてきましたね。(「「抗肥満薬」オルリスタットが処方箋なしに薬局で購入可能になるようです」参照)
下の図のように内臓脂肪面積の変化率は1年で-21.52%減です。治験ではもともと内臓脂肪面積は130cm2あったので、1年経っても平均では100を切ることはできませんでした。平均では内臓脂肪面積は正常化できなかったことになります。(図は公式ホームページより)
腹囲はどうでしょう?
腹囲は1年で4.73cm減少ですが、まだ92cm以上あります。やはりメタボの診断基準の腹囲:男性 85cm、女性 90cmを切ることはできません。
つまり、当たり前ですが、この薬で健康にはなれません。
さて、問題は副作用ですね。
副作用は60%程度に起こり、そのほとんどが消化器症状です。そしてその最も多いのは「油の漏れ」で3人に1人に起こってしまいます。もちろんこの漏れる「油」はただの油ではありません。ウンコまみれの油です。油のウンコです。当然匂いもウンコ臭でしょう。2番目に多いのは「便を伴う放屁」で、4人に1人ほどです。オナラをしたら中身まで出てしまった、ということが4人に1人くらいの割合で起きます。便が出てしまうのですから「脱糞」「便失禁」と同じでしょう。便失禁は4番目に書かれているので、かなりの確率でウンコ臭のするものが漏れてしまう可能性があります。男性でもナプキンを当てておいた方が良さそうですね。しかし、臭いまではどうにもならないでしょうけど。
この薬を使うのはある意味「命がけ」ですね。職場でウンコを漏らしてしまえば、やはり相当に恥ずかしいですからね。ダメージが大きすぎます。薬で痩せるのって大変ですね。食事を変えればいいのに。
もう一つ、肥満症の新たな治療薬「ウゴービ」も使えるようになっています。これは糖尿病の治療薬のGLP-1受容体作動薬を肥満症に応用したものです。これは病院で処方される薬です。GLP-1受容体作動薬は様々な副作用についてこれまで記事にしてきたので、それを参照してください。(「糖尿病薬?やせ薬?GLP-1受容体作動薬の副作用 その1」「その2」「その3」「その4」「その5」「その6」「その7」など)こちらは文字通り命がけかもしれません。
どちらの薬もやめればもとに戻ります。当然です。食事を変えることをしなければ、戻ってしまいます。
副作用のない薬はありません。根本原因に対処しない治療を続けていると、次の糖質過剰症候群がやってくるかもしれません。
職場の同僚たちが話題にしていて、シミズ先生の記事を待っていました!
副作用が消化器系ばかりで想像するとかなり嫌ですね 笑
まあ、私のトイレも時々油浮いてますけど 笑
ミホさん、コメントありがとうございます。
恐らく、この薬の油ウンコは予期せず出てしまう人も結構いると思います。
女性でこれを使おうとするのはかなり勇気が必要かもしれませんね。
そもそも脂質が悪玉と考えることが間違いです。
さらにこの薬で、これほど腸管に油がもたらされた場合、腸内細菌はどうなるかも疑問です。
「副作用のない薬はありません。根本原因に対処しない治療を続けていると、次の糖質過剰症候群がやってくるかもしれません。」
真理はいつもシンプルですが、
日本の医療ではこういう考え方が
少数派なのが残念です。
鈴木武彦さん、コメントありがとうございます。
シンプルに考えたら医療は儲かりませんから
「副作用のない薬はありません。根本原因に対処しない治療を続けていると、次の糖質過剰症候群がやってくるかもしれません。」
後悔先に立たずですが、身体や健康に関しては取り返しが
つきませんね。