心筋梗塞などの冠動脈疾患ではLDLコレステロール値ばかりが重要視されているように見えます。しかし、以前の記事「LDLコレステロール値は役に立たない」で書いたように、LDLコレステロールが高かろうと、低かろうと同程度に冠動
カテゴリー: 心血管疾患
心臓の冠動脈における局所のインスリン抵抗性
2型糖尿病は心血管疾患のリスクを増加させると考えられます。それは高血糖と高インスリン血症が関連していると思われます。 高血糖になるとプロテインキナーゼC(PKC)というものが活性化し、それにより血管弛緩性 物質である一酸
若年層の心筋梗塞とLDLコレステロール
LDLコレステロールが心筋梗塞などの心血管疾患の原因であるというのは非常に疑わしいと思っています。 アメリカにおける比較的若年層の心筋梗塞を発症した人のデータを見てみると面白いことがわかります。最初の心筋梗塞で入院し、心
DHAはLDLを増加させる
以前の記事「オメガ3のDHAはLDL粒子を大きくしLDLコレステロールを増加させる」でも取り上げたDHAとLDLコレステロールの関連ですが、次のような続報のコメントをいただきました。 清水先生、こんばんは。 糖質制限下で
勃起不全(ED)と冠動脈疾患との関連
おちんちんの血管は心臓の血管より細いです。そうすると動脈硬化の影響は、心臓よりもおちんちんに先に出ても不思議ではありません。 おちんちんの動脈硬化の影響は勃起不全(ED)としてあらわれます。 EDと冠動脈疾患の関連はどの
アラキドン酸とインスリン抵抗性
先日の記事「アラキドン酸は本当に炎症を促進するのか?」では、糖質制限をするとアラキドン酸の増加、およびオメガ6/オメガ3比とアラキドン酸/EPAの比の増加が起こることを書きました。そして、それにもかかわらず炎症は減少して
米国退役軍人省と国防総省の脂質異常症ガイドラインはかなり緩くなった
米国退役軍人省と国防総省の脂質異常症ガイドラインが改訂されました。その内容はかなり挑戦的です。そしてかなり緩いものになりました。(そのガイドラインはここ)(図は原文より) 上の図は治療のアルゴリズムです。一次予防のために
生理不順の女性は糖質制限をすべき
女性の生理の周期の不順や40日以上の長い周期は65歳未満で死亡する早死のリスクを増加させるかもしれません。 今回の研究では、女性看護師を対象として、青年期(14〜17歳)および成人初期(18〜22歳)、29〜46歳の現在
血糖値の変動が動脈硬化、プラークを進行させる
飽和脂肪酸について、コメントをいただきました。 はじめまして いつも興味深く拝見させていただいております。 先生のご意見はいつも確証に基づいているのでうなずけます。 質問なのですがサイトに既に掲載してあれば申し訳ありませ
果糖、異性化糖にご注意を
果糖の摂取は、心血管疾患や代謝疾患の危険因子を増加させると考えられています。 異性化糖である高果糖コーンシロップ(果糖ブドウ糖液糖)は近年大量に使用されるようになりました。何も考えずに飲み物、スナック、加工食品などを食べ