レムナントコレステロールと中性脂肪の上昇は死亡率上昇の予測因子である

レムナント(残留)コレステロールは有害で、動脈硬化の原因になると考えられていますが、実際にはコレステロールが悪さをするわけではないので、レムナント自体が増加するような代謝の障害の結果として、レムナントコレステロールが増加すると考えられます。

レムナントコレステロール増加は高中性脂肪を表している」で示したように、レムナントコレステロールは下の式で表せられます。

レムナントコレステロール=[総コレステロール]ー[HDLコレステロール]ー( [総コレステロール] – [HDLコレステロール] – [中性脂肪]÷5)

=[中性脂肪]÷5

つまり、レムナントコレステロールが高いということは中性脂肪が高いことを表していることになります。わざわざ一般の人がわかりにくいレムナントという言葉を使っていますが、中性脂肪が高ければ、レムナントは増加してしまうのです。医療業界は中性脂肪ではなく、コレステロールに目を向けさせたいので、このように操作しているのでしょう。

今回の研究では、一般診療科の患者327,347人を対象としています。全原因死亡率と脂質レベルの関連性を評価しました。もちろん、糖質過剰摂取者ばかりなので、糖質制限の人にすべて当てはまるわけではありません。下の図のAは脂質低下療法の有無にかかわらず、全ての人の図で、Bは脂質低下療法を開始患者を除外した場合です。(図は原文より)

上の図はレムナントコレステロールと全原因死亡リスクの関連です。レムナントコレステロールが増加するほど、死亡率は増加しています。

上の図は総コレステロールと全原因死亡リスクの関連です。全体で見ると、総コレステロールが高ければ高いほど死亡率は低いですね。脂質低下療法を開始した人を除外したら、U字になっています。それでも、総コレステロールが高いよりも低い方が死亡率が上がります。

上の図はLDLコレステロールと全原因死亡リスクの関連です。総コレステロールと同様ですね。LDLコレステロールが高い方が死亡率が低くなります。LDLコレステロール116mg/dLと比較して、39mg/dLの人では死亡リスクは2.9倍にもなります。

上の図は非HDLコレステロールと死亡リスクの関連ですが、これも同様です。

上の図はHDLコレステロールと全原因死亡リスクの関連です。これもU字ですね。HDLコレステロールが低いことは悪いのですが、高すぎるのもリスクが高くなっているように見えます。高いとリスクが上がるのは、一つはアルコールとの関連でしょう。もう一つは、糖質過剰摂取なのにHDLコレステロールがこんなに高いのは、それはそれで何らかの異常があると思います。

上の図は中性脂肪と全原因死亡リスクとの関連です。全員の場合は、中性脂肪177mg/dLと比較して、それ以上だとリスク増加になっていますが、それ以下の関連は曖昧です。しかし、脂質低下療法を開始した人を除くと、完全に右肩上がりのグラフになります。低ければ低いほど良いですね。

いずれにしても、レムナントコレステロールが中性脂肪とほとんど同義なので、普段の検査で気にするべきところは中性脂肪値です。医療は中性脂肪をできる限り無視していますが、自分自身のためには、ここは注意が必要です。3桁になったら赤信号、できる限り60mg/dL以下を目指しましょう。

「Elevated remnant cholesterol and triglycerides are predictors of increased total mortality in a primary health care population of 327,347 patients」

「残留コレステロールとトリグリセリドの上昇は、327,347人のプライマリヘルスケア患者集団における総死亡率の上昇の予測因子である」(原文はここ

One thought on “レムナントコレステロールと中性脂肪の上昇は死亡率上昇の予測因子である

  1. 「健康は、明日への自信」
    健診用紙が入ってる袋に記載。

    結果「健診で明日への不安」を
    煽られて、不要な治療を勧められがち。

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